独自の開発力
株式会社 錢高組 大阪支社
土木部長
土江 徹志様
コンクリートコーリング
株式会社 大阪
技術部長 兼
ウォータージェット部長
藤永 大樹
従来の方法では対応が困難な
厳しい条件の地下鉄工事の依頼
土江
コンクリートコーリングさんとの案件で印象的なのは、地下鉄連絡線の新旧接続工事です。依頼した施工は既設側壁の撤去と既設鉄筋のはつり・新設接続でした。どちらも難題で大変でしたね。
藤永
鉄筋のはつりは制約が多く、ウォータージェット工法を採用することになりましたが、地下鉄軌道内での施工例は確認されておらず、初の試みだったと思います。さらに、既設側壁の撤去は切断したコンクリートを安全に引き出すことが課題でしたが、作業空間が非常に狭く、一般的な方法では引き出すことが困難な条件でした。
土江
既設側壁は当初、深夜の線路閉鎖時間に撤去する想定でしたが、工期があまりなく、昼夜作業でき、期間短縮できる方法が必要になったのでコンクリートコーリングさんに「何かいいアイデアない?」とお願いしたんですよね。多彩な施工を経験されているので、技術的に難しく困難なことも相談したら最適な提案をされるイメージがあったので。
安全性を第一に、あらゆる条件を
考慮して解決策を導き出す
藤永
従来の方法では危険性があると考えられたので、安全性を最優先に施工プランを考えました。まずは構造や機材設置の条件、施工時間といった条件の整理を行い、さらに現場スタッフの安全とモチベーションを維持できるか、を考えました。そこで思いついたのが、既設側壁を斜めにカットする方法です。これなら軌道側に影響が及ぶ危険性も全くない。この発想で問題の大部分が解決でき、残った課題は切断物をどう運ぶかでした。
土江
大きく切断したコンクリートは摩擦や抵抗があり、スムーズにスライドしませんが、急に滑り降りても危ないですからね。
藤永
そこで新しい機材の開発を提案させていただいたんです。斜めから掛かる力に対し回転する丸鋼を当てることで、切断物のスライドをコントロールすることに成功しました。また、横引き機能も装備させ1台2役にしたことで、撤去作業トータルの効率化も実現できました。
課題解決の技術力や安全性は
国際的に認められたほど
藤永
この既設撤去の施工は国際的な評価を受けることになり、2019年の国際コンテストで数あるノミネートの中から最優秀賞に選ばれました。
土江
コンクリートコーリングさんは技術力が高いですからね。案件が発生すると、社内で検討会を行い様々なアイデアを出し合っているイメージがあります。また、それが社長まで伝わっているのも素晴らしいですね。
藤永
技術部門だけでなく営業部門や工事部門、部署の垣根を越えて答えを出すようにしています。また、社員施工なので現場の経験をフィードバックして開発に活かせることも、弊社の強みになっていると思います。
土江
コンクリートコーリングさんには色々と仕事をお願いしていますが、地下鉄の案件はとくに頼もしく思っています。安全面でスムーズに遂行できますね。工事そのものだけでなく、納期やコスト、現場スタッフのことなど、トータルで考えて顧客のニーズにあった提案をしてくれます。また、本当に真面目に仕事をしてくれるのも魅力です。
経験を新たな課題に活かし
これからも、施工力向上を追求
藤永
弊社は以前にも地下鉄の大規模工事を経験しており、また小規模な地下鉄改造工事は恒常的に手掛けています。これらの経験の積み重ねがあるからこそ、今回の案件において機械設備や施工方法の最適な提案ができ、お客様の問題解決を達成することができました。
土江
これからもコンクリートコーリングさんには、色々とお願いしたいと思っています。もっと難しい課題を相談できるように、私たちも頑張ります。個人的にはややこしい案件のほうが好きですし、達成感があって成長にもつながりますからね。
藤永
私たちも開発のチャンスとなります。これからもよろしくお願いします。