工法概要

屈曲性に優れたダイヤモンドワイヤーで、
陸地から水中、高所まで多様な現場に対応

湿式ワイヤーソー工法は、ダイヤモンドビーズを数珠状に樹脂固定したワイヤーを高速回転させ、コンクリートや鋼材を切断する工法です。
対象物へワイヤーを巻き付け、張力をかけながら駆動装置で連続走行させることで切断を行います。
プーリー(滑車)の設置方法やワイヤー長の調整により、厚物構造物や複雑形状、水中・高所など多様な施工条件に対応可能です。

ワイヤーソー工法による切断面

機構・仕組み

湿式ワイヤーソー工法は、以下の構成で施工します。
● ダイヤモンドワイヤー
高硬度砥粒を有するビーズにより、コンクリート・鉄筋・鋼材を研磨切断します。

● 冷却水およびプーリー
冷却水で摩擦熱を抑えつつ粉塵の発生を防ぎ、プーリーでワイヤーの張りを保ちながら進行方向をコントロールします。

● 駆動装置(油圧・電動)
高トルクでワイヤーを安定走行させ、連続切断を行います。

● 切断プロセス
① ワイヤーを対象物へ巻き付け
② プーリーで経路を設定
③ 張力をかけながら高速回転させ切断
④ 切断完了後、分割撤去

特徴・メリット

高い屈曲性

複雑形状や大断面構造物にも対応可能です。

水中・高所対応

施工条件の制約が大きい現場でも適用可能です。

低振動・低騒音

振動を抑えた切断が可能です。

厚物切断対応

大断面コンクリートや鋼材の切断が可能です。

施工効率の向上

連続走行により効率的な切断が可能です。

主な目的・用途 / 場所・環境・条件

目的・用途
  • 切断
  • エレベータ、エスカレータ―設置に伴い、床・階段を撤去したい
  • 分厚いコンクリートを切断したい
  • 地下道・地下街と駅舎を接続するために壁に開口をあけたい
  • 鉄筋・鉄骨コンクリートを切断したい
場所・環境・条件
  • ダム
  • トンネル
  • ビル
  • 上下水道
  • 工場
  • 橋梁
  • 港湾
  • 発電所
  • 空港
  • 道路
  • 鉄道
  • 人口密集地帯
  • 低騒音
  • 凍結路面
  • 合成桁
  • 屋外施工
  • 水中構造物
  • 無振動
  • 狭小スペースでの作業
  • 短工期
  • 複雑な形状への対応
  • 躯体に影響を与えない
  • 非合成桁
  • 高所

施工実績・事例

大阪府 浄水場内 壁撤去

●施工時期
2021年11月
●使用工法
湿式ワイヤーソーイング工法
●コメント
浄水場内にて、重機による取り壊しではなく、ワイヤーソーで切断。構造物をブロック化して壁を撤去。クレーンで吊った状態で切断することにより、転倒によるリスクを軽減させ、安全に施工した。

岡山県 駅ビル改築

●施工時期
2010年07月
●使用工法
湿式ワイヤーソーイング工法
●コメント
駅近接施工のため、打撃及び圧砕による撤去ができないことから、構造物を切断してブロック化し、クレーンにて搬出。スラブは支保工で仮受けし、ワイヤーソーで切断した。1ブロックに4箇所コアドリル(コアボーリング)を行い、胴巻きにして玉掛作業を実施。特に落下事故の無いように細心の注意を払い施工を行った。

滋賀県 道路橋撤去

●施工時期
2009年05月
●使用工法
湿式ワイヤーソーイング工法
●コメント
幹線道路(県道)を通行止めにして、ワイヤーソー4台、門型クレーン1台を使用し、 短期間で橋梁を撤去した。

兵庫県 地下鉄 トンネル天井部撤去

●施工時期
2013年10月
●使用工法
湿式ワイヤーソーイング工法
●コメント
地下鉄駅改良工事にて、アーチ構造の構造物を営業休止時間(夜間1:00~4:00の約3時間)にワイヤーソーで切断し、特殊門型クレーンにて天井部分を搬出。

施工動画