工法概要

水処理設備や汚泥処理が不要な次世代ワイヤーソー技術

乾式ワイヤーソー工法は、ダイヤモンドワイヤーを被切断物にループ状に巻き付け、一定の張力を加えながら高速回転させて切断する工法です。
切削時に発生する粉じんは専用集塵装置で吸引・回収し、ワイヤーは空冷方式で冷却します。
水を使用しないため、排水処理や汚泥回収が不要で、水の使用が制限される現場や屋内施工にも適用可能です。

(切断部を専用カバーで覆い、発生する粉じんを効率的に回収)
(運転中は隙間のない養生で安全を確保)
(完全密閉型、原子力発電所で使用実績あり)

機構・仕組み

乾式ワイヤーソー工法は、ワイヤーソー本体・駆動装置・張力調整機構・集塵装置で構成されます。

●ワイヤー巻付け
ダイヤモンドビーズが連結されたワイヤーを対象物へループ状に巻き付けます。
●高速回転切断
駆動装置によりワイヤーを高速回転させ、ダイヤモンド砥粒で研磨切断します。
●張力自動調整
切断進行に応じて駆動プーリーを移動させ、常に適正な張力を維持します。
●粉じん吸引・空冷
専用集塵装置で切削粉を回収し、空冷方式でワイヤー温度を安定させます。

特徴・メリット

水を使用しない施工

排水汚泥が発生せず、環境負荷を低減します。

幅広い被切断物に対応

形状の制約を受けにくく、コンクリート・石材・鉄筋コンクリートなどに適用可能です。

粉じんの回収

大型バキューム装置により切削粉を効率的に除去します。

低騒音・低振動

周辺環境への影響を抑制しながら施工可能です。

安全性への配慮

専用カバーや養生により飛散リスクを低減します。

主な目的・用途 / 場所・環境・条件

目的・用途
  • 切断
  • エレベータ、エスカレータ―設置に伴い、床・階段を撤去したい
  • 分厚いコンクリートを切断したい
  • 地下道・地下街と駅舎を接続するために壁に開口をあけたい
  • 排水を落下させずに切断したい
  • 水を使わずに切断したい
  • 鉄筋・鉄骨コンクリートを切断したい
場所・環境・条件
  • ダム
  • トンネル
  • ビル
  • 上下水道
  • 工場
  • 橋梁
  • 港湾
  • 発電所
  • 空港
  • 道路
  • 鉄道
  • ブロック撤去
  • 交通規制の短縮
  • 人口密集地帯
  • 低騒音
  • 凍結路面
  • 合成桁
  • 屋外施工
  • 正確な切断が必要
  • 水を使わない
  • 滑走路
  • 無振動
  • 狭小スペースでの作業
  • 短工期
  • 耐震補強
  • 複雑な形状への対応
  • 躯体に影響を与えない
  • 非合成桁
  • 高所

施工実績・事例

岐阜県 高速道路更新工事

●施工時期
2019年10月
●使用工法
乾式ワイヤーソー工法
●コメント
高速道路更新工事において、床版取替を行うために壁高欄を切断。排水処理の不要な乾式ワイヤーソーを使用。ダイヤモンドビーズの飛散災害が無いように全面を養生している。

中央分離帯撤去

●施工時期
2024年08月
●使用工法
乾式ワイヤーソーイング工法
●コメント
一般車両が走行している周辺での施工のため、施工排水等の飛散が懸念事項だった。そのため、施工排水を出さない乾式工法を採用することで、飛散防止、また、環境面にも配慮した撤去を行うことができた。

高速道路 既設高欄撤去

●施工時期
2026年01月
●使用工法
乾式ワイヤーソーイング工法 
ウォータージェット工法
●コメント
既設高欄撤去において、乾式ワイヤーソー切断後に残置部分をウォータージェットXY装置斫りで除去。工期内に精度(斫り深さ)良く施工することができた。